年齢とともに気になる「首のしわ」の悩み

縦ジワ・横ジワ原因と改善方法

はい、どうもこんにちは。アルテラクリニックの宮本東和です。

本日は、多くの方が年齢を重ねるにつれて気になり始める「首のしわ(首のしわ)」について詳しくお話ししていきたいと思います。

顔のスキンケアを徹底していても、首元に深いしわがあるだけで、どうしても実年齢より老けて見えてしまうことがありますよね。そのため、当院でも首のしわに関するご相談を非常に多くいただきます。しかし、実際のところ「首のシワの治療」というのは、美容医療の領域でも非常に難易度が高いものとされています。

「どのような治療が一番効果があるのか?」 「自分の首のしわには何が合っているのか?」

今回は、治療を行う側の人間として、首のしわができる原因から、本当に効果が期待できる最善の治療法、そして日常でできる予防策までを本音で分かりやすく解説していきます。

1.首のしわには2種類ある!「横ジワ」と「縦ジワ」の原因

実は、首のしわは大きく分けると「横ジワ」と「縦ジワ」の2種類に分類されます。それぞれ発生する原因が全く異なるため、まずは自分のしわがどちらのタイプなのかを知ることが大切です。

治療する側の人間としても、特に「首の横ジワの治療」は非常に難しいと感じるポイントです。まずはそれぞれの原因を紐解いていきましょう。

<首の「横ジワ」ができる原因>
横に刻まれるしわの主な原因には、以下のようなものが挙げられます。

  • 加齢による皮膚のたるみ: 年齢とともに肌のハリを支える土台が緩み、皮膚が下へと垂れることで横方向にしわが寄ります。
  • コラーゲンの低下: 加齢に伴って肌内部のコラーゲンやエラスチンが減少すると、肌の保水力が低下します。潤いや弾力が失われた肌は、折り目がつきやすくなってしまいます。
  • 日常的な姿勢の癖: 現代人に特に多いのが、下を向く癖です。長時間スマートフォンを操作したり、デスクワークでうつむきがちになったりする姿勢が、横ジワを深くする大きな原因となっています。

<首の「縦ジワ」ができる原因>
一方で、縦方向に浮き出るようなしわの原因は、主に「広頚筋(こうけいきん)」という筋肉の働きによるものです。 あごから首の前にかけて広がっている薄い筋肉が、過剰に緊張したり収縮したりすることで、縦に筋のようなしわが現れるようになります。

2.自宅でできる!首のしわの予防と簡単な対策

日常のケアで「すでに深く刻まれてしまったしわ」を完全に消すこと(改善)までは難しいのが現状ですが、これ以上しわを深くしないための予防や簡単な対策としては、毎日のホームケアが非常に有効です。

  • 長時間のスマホ使用を控え、下を向かない うつむく姿勢は首の横ジワの天敵です。スマホを見る際は、目の高さまで端末を上げて持つなど、日常的に下を向かない意識を持ちましょう。
  • 徹底的な保湿ケア 首の皮膚は顔よりも薄く、乾燥しやすい部位です。顔のスキンケアの延長として、首元までしっかりと化粧水やクリームを塗り、徹底的に保湿をして水分の低下を防ぎましょう。

これらはあくまで「首の横ジワに対する予防」という位置づけにはなりますが、美肌を保ち、新たなしわを作らせないためには欠かせない基本のステップです。

3.医療機関で行う、首のしわの「本当に効果的な治療法」

では、すでに定着してしまった首のしわを根本から改善するためには、どのような美容医療のアプローチが必要なのでしょうか。原因別に最適な治療法をご紹介します。

<縦ジワには「ボトックス注射」>
広頚筋という筋肉の発達や緊張が原因でできている縦ジワに対しては、ボトックス治療が最も効果的です。ボトックスを注入することで筋肉の過剰な働きが緩まり、突っ張っていた縦の筋が目立たなくなり、すっきりとした首元へと改善を図ることができます。


<コラーゲン低下による横ジワには「肌育治療」>
コラーゲンの減少や乾燥、弾力低下が原因の横ジワに対しては、肌自体の再生力を高める「肌育(はだいく)」がメインの治療となってきます。

  • ベビーコラーゲン注入: 肌の修復を促すコラーゲンを直接注入し、しわの溝をふっくらと押し上げます。
  • ヒアルロン酸注入: 高い水分保持力を持つヒアルロン酸を注入することで、内側から潤いとハリを蘇らせ、しわを薄くしていきます。

<重度のたるみによるしわには「外科的手術」>
加齢に伴う重度の皮膚のたるみが原因で深いしわになっている場合は、注射だけの治療では限界があります。その場合は、「ネックリフト」「ペリカン手術」といった外科手術が適応となります。 これらは余分なたるんだ皮膚を切除し、首元をピンと張ったような状態に引き上げることで、劇的なしわの改善を図る手術です。ただし、切開を伴うためダウンタイムが長く、傷跡が残るリスクもあるため、なかなか最初の治療(第一選択)としては不向きかもしれません。

4.【警告】首のしわに対する「糸リフト」を僕がおすすめしない理由

ここで、皆さんにどうしても知っておいていただきたい重要な点があります。 たまに美容クリニックのホームページなどで、首のしわに対して「糸リフト」の施術を行っているところを見かけることがあります。しかし、僕は首のしわに対する糸リフトは、ほとんど効果がないと考えております。

その明確な理由を解説します。

そもそも糸リフト(スレッドリフト)という施術は、挿入した糸をどこか硬い組織に固定し(いわゆる「固定源」があることで)、その引っ張る力によって皮膚を伸ばし、引き上げる仕組みです。 しかし、首元における固定源となる場所を探してみると、周囲はすべて柔らかい皮膚や動く組織ばかりです。そのため、首に糸を挿入したとしても、固定源が柔らかいためにすぐ糸が外れてしまうか、あるいは最初から全く固定できずに糸の効果を発揮できない可能性が極めて高いのです。

もし本当に首のしわに対して糸リフトの効果を出そうとするならば、喉仏(のどぼとけ)にある「甲状軟骨(こうじょうなんこつ)」と呼ばれる硬い軟骨部分に糸を固定するしか方法はありません。しかし、この部位への固定は解剖学的に危険すぎるため、通常の医療現場で行われることはまずありません。

このことから、首のしわに対する糸リフトは医学的な効果が薄く、そのため一般にも広く普及していません。もし現在進行形で「首のしわに糸リフト」を大々的に勧めているクリニックを見つけたとしたら、それは悪徳であるか、あるいは患者様にとって無駄な治療を行っていると言わざるを得ません。

※あくまでこれは僕個人の医師としての見解です。もしも「首の糸リフトで凄い効果を出せる」という画期的な手法をお持ちの先生や、実際に劇的な効果を実感された患者様がいらっしゃいましたら、ぜひ僕とお話しさせていただきたいです。どのようなメカニズムなのか、すごい興味がありますのでご連絡をお待ちしております。

5.まとめ:正しい知識を持って適切な首のしわ治療を

少し話が逸れてしまいましたが、冒頭でお話しした通り、首の横じわに対する治療は一筋縄ではいかないなかなか難しい治療であります。

しわの原因が「筋肉の緊張」なのか、「コラーゲンや水分の低下」なのか、「皮膚自体のたるみ」なのかによって、選択すべき正しいアプローチは全く異なります。

まずは日々の姿勢を見直し、徹底的な保湿で予防を心がけること。そして、本格的に改善したい場合は、糸リフトのようなリスクや無駄の多い治療に惑わされることなく、ボトックスやヒアルロン酸、ベビーコラーゲンといった、ご自身の原因に合った信頼できる治療法を信頼できる医師のもとで選択してくださいね。

この記事を書いた人

アルテラクリニック

院長 宮本東和

昭和大学医学部卒業後、昭和大学附属病院形成外科をはじめ、関連病院などで形成外科医として研鑽を積む。外傷や皮膚腫瘍、再建外科など幅広い診療に携わり、その後美容外科へ。大手美容外科院長5年を経て、現在はアルテラクリニック院長として患者様一人ひとりの悩みに寄り添った丁寧な診療を行っている。日本形成外科学会、日本美容外科学会(JSAS・JSAPS)所属。

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