美容外科の「症例写真」の落とし穴
正しい見極め方と当院のこだわり
こんにちは、Altera Clinicの宮本です。 本日は、美容医療を検討する際に多くの方が参考にされる「症例写真」についてお話ししたいと思います。
症例写真とは、手術や処置(ヒアルロン酸注入やボトックス注射など)の前後を比較した写真のことです。私が症例写真において最も大切だと考えているのは、*術前と術後を全く同じ条件で比較すること」です。
当たり前のことのように思えますが、実は正しく比較できていない症例写真が世の中には溢れています。具体的にどういうことか、解説していきます。
角度による「小顔マジック」に注意
例えば、お顔の脂肪吸引や糸リフトといった輪郭矯正の症例で、以下のようなパターンをよく目にします。
- 術前: やや正面より上向きに撮影
- 術後: 少し顎を引いて撮影
このように撮影するとどう映るでしょうか?答えは簡単です。実際に変化が少なかったとしても、術後の方が圧倒的に小顔に見えてしまいます。
人が写真を見て判断するスピードは1秒もかからないと言われています。その一瞬の判断の時に、顔の角度の違いまで見抜ける人は多くありません。私たちプロが見れば一瞬で違和感に気づきますが、慣れていない方には非常に見分けづらい手法です。
「詐欺症例写真」を見抜くポイント
では、どのようにしてこうした不適切な写真を見抜けばよいのでしょうか。 一つの目安は、**「耳や鼻の穴の見え方・角度」**に注目することです。これらが術前と術後で明らかに違っていれば、それは条件が揃っていない証拠と言えます。
私は写真を撮る際、メイクやライトの当たり方、お顔の高さや向きが術前と術後で完全に一致するよう、細心の注意を払っています。当たり前のことですが、実は徹底して行うのは非常に難しい技術でもあります。
ライトとメイクによる「クマ消し」の正体
小顔以外では、「クマ取り」の手術でも不適切な写真をよく見かけます。 クマは基本的に「影」によるものなので、暗い場所では目立ち、明るい場所では目立ちにくくなります。
テレビで芸能人の方が強いライトを浴びているのを見ることがあると思いますが、あれはライトによって小じわやほうれい線、クマなどを飛ばして綺麗に映すためです。症例写真でも同じことが言えます。
- 術前: ノーメイクで、ライトを当てずに暗く撮影
- 術後: メイクをして、リングライトなどで明るく飛ばして撮影
これでは、手術の効果なのか、光とメイクの効果なのか判別がつきません。
誠実な症例写真こそが、信頼の証
私たちは、皆様のお顔を預かる医師として、常に誠実でありたいと考えています。 良い変化も、あるいはそうでない部分も、同じ条件で正しく提示すること。それが医療従事者としての責任であり、患者様との信頼関係を築く第一歩だと信じています。
症例写真を見る際は、ぜひ「撮影条件が同じかどうか」という視点を持ってみてください。