手術を受けるなら国立大学出身の医者が良い???

もぉこんな考えはやめませんか?

はい、どうもこんにちは! アルテラクリニックの宮本東和です。

本日はですね、「手術を受けるなら国立大学出身のお医者さんの方がよいのか?」というテーマに沿って、少し踏み込んだお話をしていきたいなと思います。

なぜ、このようなテーマを今回のコラムに選んだのかと申しますと、昨日僕がTikTokライブを配信している際に、あるリスナー様(初見の方でした)から非常に興味深いコメントをいただいたからなんです。

そのコメントの内容が、「私立大出身の先生は信用ならん。国立大出身の先生で手術を受けます。」というものでした。

僕はそのコメントを見た瞬間に、「どうぞどうぞ!ぜひ国立大の先生のところで手術を受けられてください」と、率直にお答えさせていただきました。 そうすると、その方はさらに「ドラゴン細井先生(※国立である千葉大学医学部出身の著名な先生)のところで受けます」と仰ったので、僕も「はい、どうぞどうぞ!ぜひそちらで受けられてください」と再度お答えさせていただいた……という一幕があったのです。

ライブが終わった後、ふと頭をよぎったのが、「なぜ、一般の方は『国立大学出身の先生の方が手術が上手い、良い医者だ』と思ってしまうのだろうか?」という疑問でした。

先日書いたコラムでも、「医者になってしまえば出身大学なんて一切関係ない」という内容の記事を書かせていただきました。まさに、今回のライブでのコメントは、これにピタッと当てはまるような典型的な世間の思い込みだったわけですね。

今回は、医学界における「出身大学」と「手術の技術」のリアルな関係性について、エビデンス(事実)を交えながら本音で解説していこうと思います。

1.医学部の偏差値と、医師としての「手術レベル」は全くの別物

もちろん、受験生が目指す「医学部」という枠組みとしてのレベルを比べるのであれば、私立大学よりも国公立大学の方が偏差値が高く、入るのが難しい場合がほとんどです。これに関しては紛れもない事実です。

ただ、皆さんが一番誤解してしまっているのは、「医者になってからの技術レベルに関しては、出身大学の偏差値は1ミリも関係がない」ということです。

分かりやすい例を挙げて説明しましょう。 例えば、僕の専門領域でもある「形成外科」の分野でお話しします。

先天性の疾患である「口唇口蓋裂(こうしんこうがいれつ)」という手術があります。この口唇口蓋裂の手術を、日本で一番多く執刀している(手術件数が日本一である)のは、実は僕の母校である「昭和大学」になります

ちなみに、日本で二番目に多くこの手術を行っている大学はどこかと言うと、日本最高峰の国立大学の一つである「京都大学」になるんです。 では、日本一である昭和大学と、二番目である京都大学で、年間の手術件数にどれくらいの差があると思いますか?

驚くべきことに、昭和大学の年間手術件数は、京都大学に比べて「約5倍」もの件数の差があります。

これは形成外科に限った特別な話ではなく、他のすべての診療科(外科、内科、眼科など)でも全く同じようなことが言えます。

2.大学病院の専門性は、偏差値ではなく「教授の得意分野」で決まる

専門分野や専門領域の手術がどれくらい発展しているか、どれほど多くの件数をこなしているかというのは、国立大学か私立大学かという区別ではなく、その診療科を率いる「教授の得意・不得意」や、その講座(医局)が持つ歴史的な専門性などに大きく偏っているのです。

そもそも大学という組織は、

  1. 最先端医療の提供
  2. 研究
  3. 教育 という3つの大きな分野に分かれて機能しています。

そして、その大学がどの最先端医療に力を入れているのか、どんな研究を進めているのかは、各分野のトップである先生(教授など)個人の能力や実績に強く依存するため、大学ごとにどうしても大きな偏りが出てきてしまうのが現実です。

「国立大学だからすべての手術において私立大学より優れている」なんてことは、医療の世界では絶対にあり得ません。ですから、一概に「国立大学の方がいい」「私立大学のほうが劣っている」という結論には絶対にならないのです。

そう考えてみると、今回のテーマである「手術を受けるには国立大学出身の先生の方が良い」という世間の風潮が、いかに医療の現場を知らない極めて稚拙な考え方であるか、ということがお分かりいただけるのではないでしょうか。

3.甲子園に出場していなくても、メジャーで大活躍するプロ野球選手と同じ

この「出身(経歴)だけで実力を測る」という考え方がもし正しいのだとすれば、スポーツの世界に例えるなら「甲子園に出た選手だけが、プロ野球選手として優秀で、絶対的な上手さがある」と言っているようなものです。

はたして、実際の野球界はそうなっているでしょうか? ちょっと考えてみてください。

現在、メジャーリーグ(MLB)という世界最高峰の舞台でもの凄く活躍されている山本由伸投手や、千賀滉大投手、さらには佐々木朗希投手や鈴木誠也選手などは、実は高校時代に甲子園への出場経験が一度もありません。

甲子園というエリート街道を通っていないにもかかわらず、彼らは今、世界中の誰もが認めるトッププレイヤーとして、めちゃくちゃ上手くて高い評価をされていますよね。

日本のプロ野球界を見渡してみても、福岡ソフトバンクホークスの柳田悠岐選手や山川穂高選手なども、高校時代に甲子園の経験は一度もありません。それでも一軍の四番バッターとしてチームを牽引し、日本代表(侍ジャパン)の選手にも選ばれて大活躍しています。

4.まとめ:大切なのは「どこの大学を出たか」ではなく「今、何ができるか」

野球の世界を見れば誰もが「甲子園の経験なんて関係ない、今どれだけ実力があるかがすべてだ」と納得するはずです。

それなのに、なぜか美容整形や医療の世界になると、途端に「国立大学だから安心」「私立大学だから信用できない」という、おかしな学歴主義に囚われてしまう方が非常に多いのです。

ドクター選びにおいて本当に大切なのは、「その先生が医師になってから、どれだけ真摯に技術を磨いてきたか」「これまでにどれだけの数の手術を経験し、目の前の患者様と向き合ってきたか」という、医師になってからの努力と実績です。

僕たちアルテラクリニックの医師一同も、出身大学の名前という過去の肩書きにあぐらをかくようなことは一切いたしません。形成外科専門医としてのプライドを持ち、日々圧倒的な数の症例と向き合いながら、常に最高の手術技術を患者様に提供し続けることをお約束します。

「本当に手術が上手い先生に執刀してもらいたい」 「過去の学歴ではなく、現在の確かな実績と技術で選びたい」

そう思われる方は、ぜひ僕たちのカウンセリングにお越しください。皆様の理想を叶えるために、全力でオペに臨ませていただきます!

それでは、また次回のコラムでお会いしましょう。 皆様のご来院を心よりお待ちしております!

この記事を書いた人

アルテラクリニック

院長 宮本東和

昭和大学医学部卒業後、昭和大学附属病院形成外科をはじめ、関連病院などで形成外科医として研鑽を積む。外傷や皮膚腫瘍、再建外科など幅広い診療に携わり、その後美容外科へ。大手美容外科院長5年を経て、現在は美容外科クリニック院長として患者様一人ひとりの悩みに寄り添った丁寧な診療を行っている。日本形成外科学会、日本美容外科学会(JSAS・JSAPS)所属。

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