ボトックスが効かないと感じる方へ 効果が出ない原因はどこにあるのか
こんにちは。アルテラクリニックの宮本東和です。今日は「ボトックスを打ったのに効いている気がしない」というご相談についてお話ししていきます。
福岡市の天神や大名でカウンセリングをしていると、他院で注射を受けたけれど変化を感じられなかった、前は効いていたのに最近効きが悪い、という方が定期的にいらっしゃいます。
効かないと聞くと、体質のせいだと思い込んでしまう方が多いのですが、実際には別の理由であることのほうが多いです。形成外科専門医の視点から、原因を順番に整理してお話ししていきますね。
ボツリヌストキシン注射で変化が出るしくみ
この注射で使うのは、ボツリヌストキシン製剤という、筋肉に信号が伝わるのを一時的に弱める薬です。筋肉の動きがゆるむことで、動いたときにできるしわが浅くなり、筋肉が発達して張っている部分ではボリュームが落ちていきます。
ここで大事なのは、効いているのは筋肉であって、皮膚そのものではないという点です。注射をしたのに変化がないと感じるとき、そもそも原因が筋肉ではなかった、という可能性がまず考えられます。
もうひとつ、効果はすぐには出ません。動きが弱まり始めるのは数日後、しわの見え方が落ち着くのは二週間ほど先です。この時間差を知らずに判定してしまうと、効かなかったという印象だけが残ってしまいます。
効かないと感じるときに考えられる原因
しわの種類が、注射で浅くなるものではない
表情を動かしたときだけ出るしわは、筋肉の動きを弱めることで浅くなります。一方、無表情のときにもくっきり刻まれているしわは、皮膚そのものに折り目がついている状態で、動きを止めても線は残ります。
額の横じわで長年刻まれているもの、目の下のちりめんじわなどがこれにあたります。この場合は、注射に加えてヒアルロン酸や、皮膚の状態に合わせた治療を組み合わせる必要が出てきます。
効かなかったのではなく、注射だけでは届かない部分だった、というケースです。
注射した部位と、しわを作っている筋肉が一致していない
顔の筋肉は薄く、層になって重なっています。同じ額のしわでも、額の筋肉が引き上げているのか、眉を寄せる筋肉が影響しているのか、それとも上まぶたが上がりにくく、無意識に額で持ち上げているのかで、打つ場所も打ってよい量も変わります。作用させたい筋肉から少しずれれば、効果は弱くなります。
単位数が足りていない
筋肉の厚みと発達の程度には個人差があります。同じ部位でも、しっかり噛みしめる癖のある方や、もともと筋肉量が多い方では、標準的な量では動きが十分にゆるまないことがあります。特にエラの咬筋のように大きな筋肉では、量が足りないと変化がほとんど分かりません。
効果を判定する時期が早すぎる、あるいは遅すぎる
注射から数日で効かないと判断してしまうのがひとつ。逆に、三か月以上たってから、もう効いていないと感じるのは自然なことです。効果は永久ではなく、部位や量にもよりますが、おおむね三か月から半年ほどで薄れていきます。切れてきたことと、効かなかったことは別の話です。
製剤や取り扱いの違い
ボツリヌストキシン製剤にはいくつかの種類があり、国内で承認されているものと、国内未承認のものがあります。単位の数え方も製剤ごとに異なります。また、製剤ごとに定められた保管・調製方法に従う必要があります。
前回と今回で同じ量を打ったつもりでも、製剤が違えば効き方が変わることがありますので、どの製剤をどれだけ使ったのかは、確認しておいて損はありません。
未承認の製剤を用いる場合は、入手経路や諸外国での承認状況、副作用の報告についても説明を受けてください。
抗体ができて効きにくくなっている
短い間隔で繰り返し注射を受けた場合や、一度に多量を使い続けた場合に、薬に対する抗体ができて効きにくくなることがあります。これがいわゆる耐性です。
ただ、効かない原因のすべてがこれというわけではなく、実際にはここまで挙げた別の理由であることのほうが多いです。原因は一つとは限らないため、投与の記録や状態を確認して判断します。
効かないからと量を増やす前に考えたいこと
変化が出ないときに、次はもっと多く打ってもらおうと考える方がいらっしゃいます。ただ、原因が量ではなかった場合、増やしても結果は変わらず、別の問題だけが出てくることになります。
額に強く効きすぎると眉が下がり、まぶたが重く見えることがあります。目のまわりでは、笑ったときの表情が硬く見えることがあります。エラでは、噛む力が落ちて硬いものが食べにくくなったり、頬がこけて見えたりすることがあります。いずれも時間とともに戻っていくものですが、戻るまでの数か月を過ごすことになります。
量を増やすかどうかは、原因を見極めたうえで決めることです。順番が逆になると、遠回りになります。
他院で効かなかったときに、次に確認したいこと
まず、どの部位に、どの製剤を、何単位打ったのかです。記録が残っていれば、それだけで判断材料が大きく増えます。次に、注射から何日目の状態で効果を判定したのか。そして、いまのしわが動かしたときに出るものなのか、止まっていても見えるものなのか。この三点が分かると、次に何を変えればよいのかが見えてきます。
そのうえで、まぶたの開きが弱くて額を使ってしまっている方や、たるみが主な原因になっている方では、注射以外の選択肢を検討したほうが近道になることもあります。
アルテラクリニックでの診察の進め方
当院ではカウンセラーを置かず、形成外科専門医である僕自身がカウンセリングから施術、アフターフォローまで一貫して担当しています。
1人あたり1時間のカウンセリング枠を設けていますので、実際に表情を動かしていただきながら、どの筋肉が動いているのか、しわが皮膚に刻まれているのかを一緒に確認していきます。
他院で受けられた注射のご相談にも対応しており、必要であれば注射以外の方法もお伝えします。効かない原因がはっきりしないまま打ち続けることのないよう、まず見極めるところから始めます。麻酔が苦手という方には快眠麻酔もご用意しています。
スタッフは看護師のみ、完全予約制です。当院は福岡市中央区大名にあり、天神駅・赤坂駅から徒歩約7分ですので、お仕事帰りやお昼休みにも立ち寄っていただけます。
よくある質問
Q. 打ってから何日で効果を判断すればよいですか
動きの変化が出始めるのは三日から一週間ほど、しわの見え方が落ち着くのは二週間ほど先です。判定は二週間を過ぎてからにしていただくのが適切です。それより前の段階で足りないと感じて追加すると、入れすぎになることがあります。
Q. 効果が三か月ももたないのですが、体質でしょうか
部位によって差があり、よく動かす場所ほど早く戻ってきます。また、筋肉が発達している方や、量が控えめだった場合も短くなりがちです。体質と決めつける前に、部位、量、前回からの間隔を見直すことで変わってくることが多いです。
Q. 耐性ができているかどうかは調べられますか
日常の診療で確実に判定できる検査は一般的ではありません。実際には、これまでの注射の間隔と量を確認し、他の原因が当てはまらないかを順に見ていく形になります。短い間隔での追加を避けることが、そもそもの予防になります。
Q. 他院で打った直後ですが、相談だけでも受けてもらえますか
はい、ご相談だけでも構いません。ただし直近に注射を受けている場合、追加は時期を空けてからのご案内になります。まずは現在の状態を確認し、次に打つとしたらいつ、どこに、どの程度が適切かをお伝えします。
Q. 刻まれたしわには何ができますか
動きを弱める注射に加えて、溝そのものを持ち上げるヒアルロン酸注入や、皮膚の状態に合わせた治療を組み合わせる方法があります。深さや部位によって選択肢が変わりますので、実際に拝見したうえでご提案します。注射だけで完全に消える、というご説明はいたしません。
ご相談・ご予約はこちらから
効かなかったという経験は、次に何を変えればよいかを教えてくれる材料でもあります。原因が分かれば、量を増やす以外の道が見つかることも多いです。
前回の記録が手元になくても構いませんので、いつ、どのあたりに打ったかを覚えている範囲でお聞かせください。当院は福岡市中央区大名、天神駅・赤坂駅から徒歩約7分の場所にあります。お電話、ご予約フォーム、LINEからご相談いただけます。
- お電話でのお問い合わせ:050-3154-1117
- 営業時間:9:00-18:00(お休みは不定休です。診療日は予約カレンダーをご確認ください)
- 住所:福岡市中央区大名1-3-8 VORT福岡大名3階(天神、赤坂駅から徒歩約7分)
- ご予約フォームはこちら
- LINEでのご相談はこちら
打ち方や組み合わせを変えるだけで印象が変わることもあります。一度、一緒に確認してみましょう。それでは、今日はこのあたりで。ご相談、お待ちしております。
リスク・副作用について
ボツリヌストキシン製剤:痛み、内出血、感染、左右差、腫れ、むくみ、違和感、血腫、赤み、仕上がりに対するイメージの差
ヒアルロン酸(アラガン製)0.1cc〜:痛み、内出血、感染、左右差、腫れ、むくみ、違和感、血腫、赤み、仕上がりに対するイメージの差
※本記事は一般的な情報提供を目的としており、効果や持続期間には個人差があります。
※当院の施術はすべて自由診療であり、公的医療保険の適用対象外です。
この記事を書いた人

アルテラクリニック
院長 宮本東和
昭和大学医学部卒業後、昭和大学附属病院形成外科をはじめ、関連病院などで形成外科医として研鑽を積む。外傷や皮膚腫瘍、再建外科など幅広い診療に携わり、その後美容外科へ。元福岡TAクリニック院長4年勤務を経て、現在は美容外科クリニック院長として患者様一人ひとりの悩みに寄り添った丁寧な診療を行っている。日本形成外科学会、日本美容外科学会(JSAS・JSAPS)所属。形成外科専門医。